競輪初心者講座 (11)

ラインってなに?

競輪の最大の見どころでもあり、勝負を大きく左右するが"ライン"と呼ばれる選手同士の連携です。

自転車競技では70km/hものスピードでレースが行われるため、選手には物凄い空気抵抗がかかります。
そこで、選手達は隊列を組むことでレースを有利に進める工夫をします。
これが"ライン"の基本です。

先頭の選手は後ろの選手のために風避けとなり、後ろの選手は他のラインが迫ってきた時にけん制して持ちつ持たれつ関係を作っています。

ラインの組み方は、レースによって異なりますが、基本的には同じ地区でチームを組む傾向にあります。
その中でも、風の抵抗を一番に受ける先行選手は体力のある若手選手が引き受けることが多く、後ろに付く追いこみ選手は格上のベテラン選手となる場合が多いとされています。
そして、現在ではレースの前日にどのようなラインで闘うかを事前に宣言することが慣例となっています。

ラインの役割は最後の1周の4コーナーまでとなっており、最後の直線ではラインに関係なく全員が1着を目指して駆け抜けます。

なので、いかに最後の直線までを有利に進めるかがレースのカギとなり、選手にとっても予想する側にとってもラインが重要になるのです。
レースの結果は同じラインの選手がワン、ツーフィニッシュを決めることも多く、競輪初心者は同じラインの選手で車券を買うことが初的中の近道となるのではないでしょうか。

ちなみにラインは周回予想とも呼ばれ、競輪新聞やインターネットで情報が公開されていますので、競輪を観戦する際にはラインをチェックしながらご覧いただくことをお勧め致します。

周回予想

周回予想

基本的に選手の前日の宣言通りにラインは組まれますが、極まれに事前の宣言とは違ったラインが組まれる場合もあります。
しかしレース直前に行われる選手紹介では実際に組まれるライン同士で走ることが決められているので、選手紹介を見て確認するのが一番確実です。
また、周回予想は各ラインの並び順を表したもので、どのラインがレースで先行するかはレースが始まってみなければわかりません。
どのラインがどのようなレース展開をするかも競輪の予想に含まれます。

周回中

周回中

基本的には最終周回の4コーナーまでは同じラインの選手が協力しレースを進めます。
中には後ろからくる選手を頭突きでけん制したり、体当たりして相手のスピードを殺したりと熾烈な争いが繰り広げられることもあります。

4コーナー~ゴール

4コーナー~ゴール

最終周回の4コーナーを過ぎてからは完全に個人勝負!!
短い直線で最後の力を振り絞りゴール目指して全力疾走!!
競輪で最も迫力のある激しいデッドヒートで勝利するのは誰だ!?

これが競輪において最も重要な"ライン"です。

競輪は個人戦でありながらもチームで闘うスポーツであると言えます。
誰もが勝利を目指しながらも地区同士の結びつきや師弟関係等の人間模様が深く絡み合うのが競輪なのです。

こちらのページでは基本的な3対3対3の3分戦(ラインが3つ)の説明をしましたが、ラインの組まれ方はレースによって異なり、長ければ長いほど有利にレースを進めやすくなります。

ラインを制する者は競輪を制す"と言っても過言ではありませんので競輪を予想する時は、必ずラインをチェックするようにしましょう!


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