個人的意見ですが

競輪ステーションを御覧の皆さん、おはようございます。


高知競輪の初日の大量失格についていろいろな意見があることを知り、
自分もトップクラスで戦う選手の一人として、個人的な意見を述べたいと思います。


ファンの皆さんにとっては今回の件で、当たってるはずの車券が払い戻しになるなど、
様々な形で実害があったことだと思います。
これからも“起こり得る”事例として、自分自身も勝つために全力を出しきる中でも、
気をつけて走らなければいけないと感じています。


この失格を正当化する気は毛頭ありません。

ただ、ファンの皆さんにも同じ競輪選手にも御理解頂きたい部分はあります。


自分達が競輪界のトップクラスの選手としての自覚はあります。

だからこそ日々のトレーニングは当然、家族だけではなく沢山の事を犠牲にして競輪に向き合っているのです。
現在に至るまでもいろんな苦難がありましたが、歯を食い縛りここまできました。
そういった競輪に対する姿勢に対して、ファンの皆さんから温かい声援を頂き、
それが心の支えとなり、その励ましが、苦しいときも我慢し続けられる事ができ、
選手としてもプロスポーツ選手としても、少しずつ成長してこれたのだと思います。


どんなに疲れていても怪我を抱えていても、温かく応援してくれるファンに対して
『自分らしいレースを見せたい』、
『これだけ練習してるのだから勝てるはず』
と自分を奮い立たせて頑張るのです。

それが例え一回り以上若い選手であっても、ときには玉砕になったとしても戦っていくのです。
それが自分たちの責任だと。。。期待してくれているファンに対する礼儀だと思って。。。


私は武田選手とは同年代です。最近の私は身体と心が噛み合っていないと感じる事が増えました。
根性だけでは身体は動かせないのかと思うことがあります。
それでも私はまだマシなほうだと思います。なぜなら後輩に前を任すことも増えましたから。。

武田選手はほとんどのレース自力で戦い、業界の大きな期待を背負い、走り続けてこられたと思います。
その責任感に対しては自分も少なからず理解しているつもりです。


高知記念初日の武田選手のレースに関しては、
おそらく相手が絶好調の根田選手だからこそ自分のレーススタイルで勝負したかったのだと思う。
決して前にいる中村選手を軽視したのではなく、根田選手と力勝負をすることに集中し過ぎてしまったのだと思います。
自分もときどきあります。全員を見てるのですが１人しか見えないときが。。



大量失格という結果にたいし、マークしている選手にとっては
“コメント”という縛りがある以上は避けようのない事だと思います。

自分が出したコメントに対して責任を持つことが大事ですから、
早い段階での切り替えの判断はコメントと違う動きをすることになってしまいますから。



今回の件がテレビのニュースで流れたときに、競輪を初めて見たという方にとっては、
『なぜ皆追いかけないの？』と
おそらく相当な違和感があったことでしょう。

コメントでレースが制限されることで、このような大量失格ということは起こりえることを、再度認識しなければならないという事だと思います。


いろいろと書きましたが、最初に書いたように、正当化しているのではなく、
武田選手を始め、G3の特選クラスの選手の日々の努力や、各選手の競輪に対してやファンの皆さんの期待に応えようとしてきた、今までの思いを考えると、同じ選手として胸が痛みます。


各選手が何らかの制裁を受けたのちに、また全力で勝負出来るときを待ちたいと思います。




長々と書きましたが、あくまでも第三者の個人的な意見で、
気分を害されたファンの方がおられたら申し訳ありませんでした。