武豊騎手x村上義弘選手 特別対談企画

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カテゴリ [村上義弘]
コメント コメント 248
投稿日時 2013/02/21(木) 10:55




武豊騎手x村上義弘選手 特別対談企画

2013年2月21日、京都某所にて行われた武豊騎手と村上義弘選手の対談企画が行われました。
普段から交友関係のある両者ですが、『競輪』と『競馬』を通じて勝負の世界に対してどのように感じているか、
お互いをどのような存在として捉えているか、など
普段では決して聞くことの出来ない特別な内容を競輪ステーションと武豊オフィシャルサイトにて公開させていただきます!!

競輪ステーションでは村上義弘選手をメインとして競輪よりの記事をお楽しみいただけます!!



村上選手からの一言







二人の出会いについて


――まず、お二人の出会いをお聞かせください。

武騎手:何だったっけ?
村上選手:記者さんのつながりで。
武騎手:ああ、そうでしたね。元競輪担当の記者さんが競馬に異動されて、武豊番みたいな感じになってたんですけど、僕が競輪好きだという話から、同じ京都なのでプライベートでも会おうか、と。
村上選手:10年くらいになりますかね


――初めてお会いしたときはどんな話をされたんですか?

村上選手:最初はちゃんと真面目な話でしたよね。
武騎手:30分くらいですけどね(笑)。
村上選手:ハハハハ。


――競馬と競輪、違う競技のトップアスリートだという感覚はありましたか。

武騎手:どうだろう? 競輪のレースを見ていて今でも思うことなんだけど、僕らにはラインとかないじゃないですか。
そこがすごく不思議な感じで、「レース後にギクシャクしないの?」とか、ついつい聞いてしまう(笑)。
(作戦やラインの並びを)ある程度レース前に発表してレースに乗るってことは、僕らの世界にはないから、不思議な感覚。まあ、一ファンとしての興味、ですね。



――今も二人で食事される機会は多いんですか?

村上選手:ここ2、3カ月はちょこちょこありましたけど、その前は結構空きましたよね。
武騎手:食事じゃなくて、僕が競輪場行ったときにちょっと話したりとか、彼が競馬場に応援に来てくれたときに話すとかはありますけどね。


――お酒はどちらが強いですか?


武騎手:彼じゃないですか。僕は酔っ払いますから(笑)。
村上選手:まあ、最初から二人だけで飲むってことはないですよね。共通の友人がいることが多い。
武騎手:楽しいお酒ですよ。ぜんぜん堅い感じじゃない。でも、突然堅め話になることはありますね。それで周りが黙っちゃう、みたいな(笑)。
村上選手:ありますね(笑)。
武騎手:今後の競輪界、競馬界について、お互いの意見を言ったり。それはなかなかシラフではできないことだったりしますから。
村上選手:合間にそういう時間がポッとできたりするんですよね。
武騎手:終わるとまた、ぜんぜん違う話になりますけど。


――そうしたふれあいが、お互いのレースに活きていますか?

村上選手:僕は最初の頃に、武さんがレースに挑むまでのどう準備するのか、ということを勉強させてもらって、それは今でも自分のレースへの準備に参考にさせてもらってます。
競技は違うけど、通ずるものがあるんですよ。

武騎手:競輪ファンの彼に対するイメージは、自分に厳しい選手、ですよね。
会ってみて実際にそう思って、俺もちょっと自分に厳しくならなアカンなあ、と思いましたよ。僕はけっこう自分に甘いんで(笑)。
レース後のコメントも男らしいというか潔いですよね。そういうのは参考になりますし、刺激になります。



――レース場に応援に駆け付ける機会は?

村上選手:最近はちょっと減りましたけど、何回か行きましたよ。
武騎手:あのときに来てくれましたよね。ディープインパクトの三冠のとき(05年菊花賞・京都競馬場)。
村上選手:行きましたね。
武騎手:彼が来てるって聞いたら、いいところを見せたいなと思いますよね。僕はよく競輪場に行くんで(笑)、彼には黙ってるときもあります。
僕が来ていることを知られないほうがいいかなって思ったりするんですよ。そういうときは、レースが終わってから会わせてもらう感じですね。



お互いの魅力


――さて、改めて、ではありますが、競輪選手・村上義弘、ジョッキー・武豊をどのように見てますか。

武騎手:僕はファンでもありますけど、アスリートとして尊敬してます。すごく刺激を受ける人ですしね。
ただ、同じ京都で、実際に会えばすごく楽しいし、いろんなものをもらってる。

村上選手:それは同じですね。人間的にも尊敬してますし、武さんの存在の大きさ、そこに自分自身も近づいていきたいと思っています。
そのためにどういうことを自分が考えていかなきゃいけないか、それがすごく勉強になりますね。



――お互いの魅力は?

武騎手:魅力?
村上選手:武さんの?
武騎手:あははは! 本人の前で言うんですか?
村上選手:あははは!


――照れくさいでしょうけど(笑)。

武騎手:彼はスタイルがブレないですよね。そこがいちばん尊敬する部分でもあるし、自分でも見習わなきゃと思える部分ですね。そこはカッコいい。
村上選手:ありがとうございます(笑)。武さんは、その存在が競馬を変えましたよね。
言葉ひとつ、行動ひとつ、競馬を大切に、ファンを大切にという思い、それらが競馬を変えていったと思うんです。
業界を変えるというのは普通のエネルギーじゃないですよね。



――お互いのレースで印象に残ってるものは?

村上選手:僕はやっぱり、目の前で見たディープインパクトの菊花賞。
勝つべくして勝つという難しさとプレッシャーについては僕もわかりますから。
あれだけの人気、注目を浴びているなかで、どれだけのものを武さんは背負ってるんだろうって見てました。
こっちも緊張して足が震えましたね。そこできっちり勝つのが凄いことだし、王者の勝ち方だったと思います。

武騎手:そう言ってもらえるだけで嬉しいね。


――武さんのほうはいかがですか?


武騎手:いっぱいありますけどね。グランプリも6年くらい毎年ナマで見てるし。
去年は当然ですけど、(弟の)博幸が勝ったときも印象に残ってる(2010年)。兄弟でラインを組んだけれども、弟の祝福もしながら、レース後のコメントは「自分が勝ちたかった」というね。
それが印象に残ってますね。まあ、やっぱり去年のグランプリは感動しました。あの土砂降りの中の優勝ですからね。

村上選手:その日の夜、東京での祝勝会に来てもらったんですよ。
武騎手:そのときは意外と普通だったよね。「アレ?」ってくらい。もっと「やったぞ!」って感じがあるのかと思ってたら、力がすぽんと抜けた感じだった。
村上選手:あはははは!
武騎手:レース直後も、わりと普通だったし。
村上選手:いやぁ~、レースではいつも以上に集中力が高かったと思うんですけど、その分、前後数日が夢の中にいた感じだったんですよ。
武騎手:レースは鳥肌が立った。3コーナーのあたりで見てたんだけど、浅井康太が前にいたけど自分から動いていったでしょ。あの瞬間、鳥肌が立った。



――武さんはテレビにゲスト出演されていて、たしか車券も獲ったんですよね。

武騎手:やっと当たりました(笑)。あ、鳥肌はもちろん、レースのほうでの鳥肌ですよ(笑)。
だって、最初は2着3着が誰なのかわからなかったから。最後は彼のことばかり見てましたからね。でも……青は似合わへんね(村上は4番車で出走)。

村上選手:そうですかね(笑)。


――村上さんは4、6、8番車に入ることが少ないから、青、緑、桃は見慣れてないですよね(笑)。

武騎手:でも、青がいちばん似合わへんちゃう? 青で出てきたときに、「えっ? 青?」って思ったもん(笑)。自転車のフレームは水色なのにね。


――村上さん、あのグランプリ、ゴールしたときの心境は?


村上選手:優勝を確認できた瞬間というのは、今までの道のりは長かったなというのがいちばん最初に頭をよぎりましたね。日本一を目指してずっとやって来て、結果的にもっと脚力があった時代もあるでしょうけど、そのなかでもなかなか届かないレースでしたからね。

先に弟が獲ったこともあるし、近くてすごく遠いタイトルだったので、そこに手が届いたなって。
もちろん、「やったぞ!」みたいな気持ちもありましたけどね。

さっき豊さんがおっしゃってくださったみたいに、2コーナーで仕掛けられましたから。自分が行けると感じたときには絶対に踏もうと思ってたんですよ。
それは何番手であっても、どのタイミングであっても、ね。2コーナーやから仕掛けたというのではなく、自分のレースとの呼吸がたまたまあったのがあそこで、そのときにしっかり仕掛けられたということは、自分がこれまでずっとやってきたことを身体が覚えていたということだと思うんです。

その意味で会心のレースでしたね。



――ゴールした瞬間に勝ったと思いました?

村上選手:残ったとは思ったんですけど、隣の成田和也選手が小さくガッツポーズしたんですよ(笑)。
武騎手:あ、そうなんだ。
村上選手:それを見て、抜かれたのかなとも思いました(笑)。その前の競輪祭の準決勝で、3着の写真判定になったんですよね。
そのときも残ったと思ったんだけど、同着だったんですよ。前の日の着順が上のほうが勝ち上がるというルールだったので、僕は決勝に進めなかったんですけど、グランプリのときもそれが頭をよぎったんですよね。

武騎手:結果、何センチ?
村上選手:2センチくらい。
武騎手:でかい2センチやねえ。僕も2センチ差で天皇賞を勝ったことがある。ウオッカのときね(08年)。あれもでかい2センチだった。


二人の未来


――グランプリを獲って、本当のトップになった実感はありますか?

村上選手:結果として賞金王になったのはなったんですけど、グランプリがベストナインだとしたら、そこで本命を背負って勝つのが日本一だと思うし、その面では山の上まで行ったように見えたけど、まださらに山があった、って感じですね。
武騎手:それは僕もわかるね。僕の場合、ここ2、3年結果を出せてないんで、今年は自分にものすごく気合を入れられる年なんですよね。


――お二人とも、ベテランという域に入っていると思います。それを意識しますか?

武騎手:僕は年齢にしても、あと先輩がわずかしかいないとかいうことも、普通に受け止めます。
でも、もっともっといい騎手になりたい、もっとうまくなりたい、っていうのは何歳になっても一緒だと思うんですよ。だから、年齢とかもマイナスに感じることはないですね。これは強がりとかじゃなくてね。

村上選手:僕の場合は、ここ数年自分の体力が衰えてきてるんじゃないかという感覚はありますし、たまに自分の存在が同じ地区の仲間に対してマイナスになってるんじゃないだろうかと思うことがあります。
だからこそ、その意味で一戦一戦をより大事にしていかなければいけないだろうとは思ってます。



――アスリートとして年齢とキャリアを重ねてきて、それでも「まだまだ」なのか、それともある程度完成しているのか。

武騎手:僕はスタイルも変えてないですからね。騎手と競輪選手は違うかもしれないけど、よくありがちなベテランになって経験を誇示すること、それは僕にはまったくないです。
たしかに経験はあるけど、それは単に「ある」ってことだけで、そっちに頼ることはないし、アピールすることもしたくないですね。

村上選手:選手としての「理想の選手」の根幹は変わらないです。
ただ、走り方とかについては、その時その時の理想の選手像ってのがあるだろうし、そこに近づいていくことに関しては、まだまだ先があるのかな。現状で思うのは、今までやってきたことに後悔はないし、これからもそう思える競輪人生を歩んでいきたいですね。



――村上さんは将来的に追い込み選手になることはあるんでしょうか。

村上選手:それは考えてないです。というか、そうやってレーススタイルを決めることで、自分の走りを制限されるのはマイナスだと思うんですよ。
何をやっても強い選手が理想だと思ってるので、そこを目指していきたいです。



――それでは、お互いに、今後の武さん、村上さんに臨むことがあるとすると何でしょうか?

武騎手:僕はもう、ずっと「村上義弘」というスタイルを見たいなと思います。
走りだけじゃなくて、競輪選手としてのスタイル。それは一ファンとして、ですけどね。みんな思ってることだろうし、僕も同じ。そう思える選手ですしね。

村上選手:僕は、武さんが作ってきた今の競馬界――競輪と同じ公営ギャンブルとして始まったものが、社会的な認知度はぜんぜん変わってきてますよね。それは武さんの存在があってのことだし、今までと同じように、自然にそれをしていってほしい。僕ら競輪界もそれを見て、より良いものができていけばいいのかなと思いますね。


――それぞれの業界の盛り上がりに対して、こんなことをしていきたい、というご意見やアイデアなどはありますか?

武騎手:僕らはあくまで選手ですから、運営とかまではそんなに考えなくていいと思ってるんです。
僕らはいいレースをすることがいちばんのファンサービスであって、お金出して券を買ってくれた人が、ええもん見たな、またレース場に行こう、早くあのレース来ないかな、と思ってくれるのがいちばんだと思っている。そう思わせるのが僕らの仕事だと思うので。

村上選手:そうですね。自分が魂ウンヌンって言われますけど、それは目の前のレースに全身全霊を込めて頑張ろうとしているのを評価していただいているだけで、それは自分だけが頑張るんじゃなくて、9人がそう思わなきゃダメだと思う。僕一人が取り上げられるってことは、お客さんにはそう見えないレースもあるってことですよね。だからこそ、僕は一戦一戦、全身全霊を込めて走るだけなんです。
武騎手:やっぱり、お客さんが感動してくれていると感じることができたら、嬉しいからね。
村上選手:そうですよね。
武騎手:よく話にでるのは、後味悪いレースをしたらアカンな、ってことですよね。激しいレースと事故や降着・失格などがあるレースは違う。
村上選手:勝つために全力を尽くすなかで、偶発的に起こる事故もあると思う。
でも、レースなんだから何をしてもいいみたいにモラルを欠くことがあって、それでルールが変化したりすると、ファンから見たら面白くなくなったということもありますよね。だから、モラルは守って、そのなかで全力を出し切る。それが素晴らしいレースにつながると思うんですよ。

武騎手:そうですね。それが見る側、券を買う側にもいいことだと思うんですけどね。


――わかりました。それでは最後に、それぞれのファンにメッセージをお願いします。

武騎手:僕は結果を出さなきゃいけない年だと思っています。自信も手応えもあるんで、期待してほしいですね。
村上選手:競輪は競馬と違ってラインがあって特殊な一面もあるんですけど、今のライン戦というのは逆に言えば、人の心理を読みやすいと思うんです。そういう部分で競馬ファンも競輪を楽しんでいただければ嬉しいですね。
武騎手:そこが競馬にはない楽しみですよね。とにかく、今年の年末には、お互い「いい年だったな」と言いたいね。
村上選手:そうですよね。頑張りましょう!


武豊オフィシャルページ
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この記事へのコメント

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7:名無し さん 投稿日:2023/11/17(金) 10:17

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41:名無し さん 投稿日:2023/11/17(金) 12:36

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70:名無し さん 投稿日:2023/11/17(金) 19:51

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154:名無し さん 投稿日:2023/11/18(土) 16:10

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160:名無し さん 投稿日:2023/11/18(土) 16:20

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